五葉松、八ツ房五葉松の小品盆栽・ミニ盆栽専門


五葉松について


五葉松は近年の盆栽界において不動の地位を占め、
愛好者の方々が一鉢や二鉢は持っている現況です。

中でも、ミニ盆栽の需要が高まっており大都市圏の愛好者間において顕著です。
五葉松のミニ盆栽ならば八ツ房五葉松が最適です。
生産するには接ぎ木をしますが、それが大仕事となります。

接ぎ木による八ツ房五葉松や貴品種はそれなりに手間がかかります。
実生ものよりは葉性が素晴らしいものばかりですのでやはり価格が高くなります。
しかし将来性がありますので推奨いたします。

貴品種は実生の様な普通種の中から特に葉性の良い種類を後世に残す為、
産地で命名されたもので、八ツ房五葉松とは別種類です。

八ツ房五葉松は名称の通り、芽が多く発生し節間も短く又葉も短いのがほとんどですが、
極端に芽数が多く葉も短いものは石化性と呼ばれています。

八ツ房五葉松も個々に名前が付けられ接ぎ木に依って増やしたものですが、近年は成功率が悪くなった様です。
また、一種類の八ツ房に何種類もの名が付けられていて売られているとも聞いております。

接ぎ木の台木は、栃木県や福島県では五葉松を使用しますが、他県では黒松を使用している人が多い様です。
黒松は五葉松に比べ、接ぎ木の成功率が良く太りが早い為らしいですが、
樹勢が強い為、接ぎ木した接ぎ穂の葉が通常より長くなり、木が成長するに従って肌や根に黒松らしさが出てきます。
長い養成に努力しても盆栽価値が上がらないようです。
ご購入の際は台木の確認をするようにしてください。当園で使用している台木はすべて五葉松です。


五葉松を自生地で大きく分けると、福島県の吾妻五葉松、栃木県の那須五葉松、
四国の石鎚五葉松・赤石五葉松の三地方の五葉松がよく知られています。

標高1,000m前後から2,000m前後の山岳地帯に自生し、寒さには強い種類です。
2,000m前後の山頂付近では、気温はマイナス20度を下回り物凄い烈風が吹き、
そこで自生する生命力は驚くほどです。

逆に、暑さには比較的弱いようですが、夏は半日蔭に置くか、遮光ネットを使用すればよいでしょう。

それぞれの地区では播種の為の種の採取は禁止されています。
那須地方では那須五葉松の保存会が存在し、関係官庁の許可によって一日だけ種の採取ができるようですが、
量が制限されています。
吾妻五葉松の吾妻庭坂地区では、業者が組合を作り、関係官庁の許可のもと1,000m前後の五葉松の種を
採取しています。2,000m前後の山頂付近の五葉松の葉は素晴らしい葉性が多いですが、許可が下りないようです。
違反者は刑事罰を科されます。また、監視のため、監視員が双眼鏡で見張っていますので、
枝や種は絶対に取らないようにご注意ください。


五葉松の葉性については、産地それぞれ一長一短があり甲乙付け難いものです。
葉性が良ければ産地は関係無いので、産地には拘らない方がよいかと思います。
実物を見たり業者に尋ねてみて、納得されたら購入すれば良いと思います。

播種による実生もののうち、葉性の良いものは約一割と言われています。
それゆえ、名前のある葉性の良い種類の枝を接いで育成している方々が多くなっており、
成功率は50%前後と言われていますが、実際はそれ以下でしょう。


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